点字技能検定試験について

2009/9/27
9/28up

★ 点字技能師って何? とよく聞かれます。 かなりマイナーな資格です。
 点字技能師は、いわゆる点字のスペシャリストです。
 その点字技能師になる為の試験が点字技能検定試験です。

手話通訳に国家試験があるのなら、点字にもあってしかるべきと、日本盲人社会福祉協議会が10年前から始めた試験です。

国家試験を目指していて、2004年から厚生労働大臣認定の準国家資格(社内試験)となりました。

年1回、東京と京都の2会場で実施されます。

★試験科目
 午前・・・学科2時間・・・点字出題の4択、32問です。
      合格基準は75%の正答・・・24問正解しなければ・・・。
  * 障害者福祉一般
  * 視覚障害に関する基礎知識
  * 国語の基礎知識・・・文法等
  * 点字の基礎知識
  * 点字の歴史等も出ます。

 午後・・・実技2時間半・・・校正と点字化

  点字化・・・3つの文を点字化。修正は目の字消しも許されている。
        合格基準は減点20点以下。
  校正・・・点字で指摘する。
       指摘の頁・行数を間違えると減点。
       許容範囲にあるものを指摘しても減点
       合格基準は75%以上の校正箇所を指摘し、校正表の誤りによる減点が40点以下。

★以下が受験者数と合格者数
 第1回が異常なほどの受験者数で、合格率がかなり低くなっています。
 どんな試験だろうと、様子見の人もあったのではないかと思います。

実施日 受験者数 合格者数 合格率
第1回 2001/1/28 577名 21名 3.6% Sさん
第2回 2001/11/18 144名 30名 20.8% Yさん
第3回 2002/11/17 109名 24名 22.0% Kさん
第4回 2003/11/16 86名 29名 33.7% Nさん
第5回 2004/11/14 84名 36名 42.9% Oさん
第6回 2005/11/13 62名 18名 29.0%
第7回 2006/11/12 62名 17名 27.4%
第8回 2007/11/11 55名 15名 27.3% majo
第9回 2008/11/16 73名 23名 31.5%
第10回 2009/11/15

 過去問題集は第2回〜第9回まで、墨点字と墨字で問題を収録、正答と解説、試験の注意点などの内容で出ています。
 残念ながら、第1回の過去問は出ていませんが、『点字技能ハンドブック』に再現されているようです。

★全国に点字技能師が223名いる事になります。
 合格証書が1枚届くだけです。
 今のところは何のメリットもありません。
 求職の時に、履歴書に書く事が出来ます。
 そして、自分に自信が持てる・・・ような気がします。
 点字技能師協会に所属すると、写真入りの会員証を発行してもらえるそうです。
★我が会の所属する岩手視聴覚障害者情報センターにも、あの超難関の第1回(S大明神)、第2回(oniのYさん)を突破した職員が、そして我が岩手点訳の会にも私を含めて4名\(^^)/点字技能師が居ます。